こんにちは、えふです!
皆さんは普段勉強する際に、どんなことに気をつけて勉強内容を記憶していますか?
教科書をひたすら読んで暗記していく人もいれば、何となくで教科書と問題集を行ったり来たり繰り返している人もいるかもしれません。
そして普段毎日頑張って学習を続けているのに、テストになるとなぜか急に頭の中が真っ白になって思い出せなくなってしまう人もいるかもしれません。
実は暗記方法には❝黄金比❞というものが存在し、これを知っていればより効率的に勉強を進めることができるのです!
そして記憶の残り方はアウトプットと密接な関係があり、アウトプットにおいて最強の方法が❝検索練習❞という方法です。
そこで今回はどのように暗記していけば効率の良い勉強ができるのかを紹介していきたいと思います!
この記事はこんな人におすすめ!
- 暗記が苦手な人
- 効率よく勉強していきたい人
- テストになると頭真っ白になる人
1.インプットとアウトプットは❝3:7❞がベスト
①インプット、アウトプットとは?
勉強には大きく分けて『インプット』と『アウトプット』の2つに分けられます。
- インプット(入力)
話を聞いたり教科書を読んだりして、頭の中に知識や情報を入れていくこと - アウトプット(出力)
問題を解いたり人に説明したりして、知ってる知識や情報を使うこと
『インプット』で情報を頭の中に吸収し、『アウトプット』で吸収された情報を発信していくイメージですね。
このインプットとアウトプットは記憶していく上で基礎的な考え方なので、しっかりと理解しておく必要があります。
②アウトプットが成長のカギ!
では人間の脳はどのように物事を記憶していってるのでしょうか?
ここで大切なのが、脳内にある『海馬』の働きです。
世の中にはあらゆる情報が飛び交っていますが、それら全てを記憶することはキャパオーバーでできません。
そのため海馬は、それらの情報の中から本当に自分自身に必要な情報のみを選び出しているのです。つまり海馬は取捨選択をして、記憶の整理をしてくれているのです。
また海馬にとって、必要・不必要の判断基準は、使われるような情報かどうかという事です。
つまり覚えたい物事を何度もアウトプットすることで、海馬に必要な情報だと判断させてあげれば記憶として定着するのです。
私たち人間の脳は、『使われる情報』だけを記憶として残しておく性質があります。
そのため頭の中にあっても古くて使われない情報は、時間が経つにつれて頭の中からだんだんと削除されて行ってしまいます。
例えば皆さんは一週間前の日の夕食メニューを覚えていますか?
時間をかけたら何とか思い出せる人もいるし、全く覚えていなくて忘れてしまっている人もいると思います。
ここで言えることは過去の何気ない記憶を瞬時に思い出せ、そして正確に覚えている人なんて非常に少ないと思います。
これは起こった出来事の以降に記憶を思い出したりせず、いつの間にか頭の中から記憶が消去されている状況になっています。
逆に言うと、覚えておきたい記憶はインプットで頭の中に入った情報が削除される前に、定期的に思い出したり他の人に話をしたりして情報をたくさん使ってあげれば良いのです。
定期的なアウトプットをすることで記憶の定着を促します!!
③記憶の黄金比
先ほど説明した通り、記憶を定着させていくためには定期的なアウトプットをしなければなりません。
では次にインプットとアウトプットは、それぞれどれくらいを目安にやっていけば良いのでしょうか?
この最適な比率について詳しく調べた研究があります。
コロンビア大学の心理学者アーサー・ゲイツ博士が実験を行いました。
集められた100人以上の小3~中2の子ども達をそれぞれグループごとに分け、「人物名鑑」に書かれている人物のプロフィールを暗記してもらいました。
するとインプットに30%の時間を費やしたグループの成績が最も良かったのです。
※この実験では年代差やインプットの能力差によって多少の誤差はあります。
この他にも多くの研究がなされていて、インプットとアウトプットのバランスの良い比率は3:7という結論に至っています。
ではインプットとアウトプットの最適な比率を時間軸に置き換えて考えてみましょう。
合計10時間勉強する場合、インプットに3時間、アウトレットに7時間費やせば、最も効率的に記憶が定着するという事になりますね!
今まで頑張って勉強していたのに、なかなか知識が身に付かずに成績が上がらなかった人は、もしかしたら「インプット過多」や「アウトプット不足」である可能性があります。
一度勉強方法を見直してみると良いかも知れないですね。
アウトプット中心の学習をすることで、自己成長速度が高まります!
2.検索練習をやろう!
第一章ではインプットとアウトプットの最適な比率について紹介していきました。
この『インプット』と『アウトレット』の最適な比率を実践しているかしていないかで知識の身に付き方が変わり、成績も全然変わってきます。
そしてアウトプットのやり方次第では、さらなる記憶の定着度合いが良くなります。その方法が『検索練習』という方法です。
この方法は試験対策や受験対策、そしてビジネスにも役立つようなものであり、科学的に最強と言われるほど重要度の高いアウトプットの練習方法になります。
続いてはアウトプットの質を高められる❝検索練習❞について紹介していきたいと思います。
①検索練習とは?
『検索練習』とは学習した内容を復習する際に、ヒントや解説を見ずに自力で頑張って思い出すという練習方法です。
ここで大切なことは、”苦労して思い出す”という点です。
多くの人は復習する際にテキストを読み返したり授業動画を見たりしますが、アウトプットの方法を一つ変えてみると得られる効果が大きくなるのです。
タフツ大学が行ったもので、記憶とストレス量を比較してその関係性を調べた研究があります。
※参考論文(Retrieval practice protects memory against acute stress | Science)
120人の学生を対象に実験が行われました。
30個の単語と30種類の画像を記憶してもらい、その後以下の2グループに分けました。
(1) 検索練習を行ったグループ:単語と画像をノートに写して、自分でテストをしていく勉強法
(2) 反復記憶を行ったグループ:単語と画像を何度も読んで、覚えていく勉強法
(1)のグループはアウトプット重視、(2)のグループはインプット重視の勉強となります。
そして翌日、記憶とストレスの関係を調べるために(1),(2)のグループそれぞれをさらに以下の2グループに分けました。
(3) 高ストレスグループ:覚えた内容を審査員の前でチェックされる
(4) 低ストレスグループ:覚えた内容を紙に書いて提出するだけ
この研究により、こんな事が分かりました。
・『検索練習』を行うことで、『反復記憶』よりも記憶の定着率が50%も上昇した
・『反復記憶』グループは高ストレスにより成績の低下が見られたが、『検索練習』グループはストレスによる成績の差は少なかった
つまり検索練習を行うことで学習効率も格段に向上するし、ストレスにも強い記憶を作ることができるのです。
②記憶強度が上がる
記憶はネットワークのような形になっていると考えられていて(シナプス)、記憶へのアクセス量に応じてこのネットワークの繋がりの強度が変わってきます。
つまりアクセスをすればするほどネットワークは強固なものとなり、逆に使わなければ弱くなってしまいます。
しかし人間の記憶はストレスにめっぽう弱いという性質があるのです…
これはメンタル面の影響もありますが、緊張やストレスがかかった際に頭の中にある記憶から情報を的確に取り出す能力が低下してしまうためです。
試験や受験など、高ストレスの場所だと頭が真っ白になったりして、自身の実力を発揮することができなくなったりしませんか?
『検索練習』の様にベストな勉強法に取り組むことで、記憶がより強固なものとなり、そしてストレス負荷の高い状況下でも最大限に発揮できるようになるのです。
3.最後に
今回は記憶についてお話をしていきました。
人間の脳はアウトプットが苦手で、さらにストレス負荷がかかるとさらに本来の実力を発揮することが出来なくなってしまいます。
そこで普段の自主学習で検索練習を取り入れると、本番のストレス状況下でも切り抜けることができます。
皆さんもぜひ取り入れてみてください!